毎年のように新しいダイレクトリクルーティング・ツールがリリースされています。総合型から、理系向け、クリエイティブ向けなど専門型など、ターゲットの違い、機能もさまざまです。「どのツールがいいか?」「理系採用に向いているのは?」など相談も多くいただきます。ここでは、その選び方、そして主要なツールの紹介をします。
ツール選びのポイントは、多種に渡りますが、入り口のポイントとして以下です。
- ターゲット
- 採用開始時期
- 予算
2つのIT事業者様からの相談事例を紹介します。
A社:総合SIサービス(IT/ソフトウェア)
Webサービスから基幹業務のシステム開発・運用、インフラ整備なども行う
ターゲット:システムエンジニア希望の地頭の良く、対話が出来る学生
採用活動開始時期:12月〜
採用予定数:10名
B社:Fintechサービス(IT/ソフトウェア)
AIによる企業の与信判断、スコアリングを行うプラットフォームの開発
ターゲット:AIの学習・見識を持ち、言語によるプログラミングの経験を持つ学生
採用活動開始時期:12月〜(相談)
採用予定数:2名
IT事業者なので、エンジニア希望が多いと思われる理系特化のダイレクトリクルーティングツールを選択しがちですが、そんなに単純なものではありません。
それぞれのポイントで、説明します。
ターゲット
両社とも職種は、システムエンジニアですが、A社は学生の性格や風土適応などがポイントで、B社はスキルや経験を重視しており、ターゲットの軸が違います。
DRツールとしては、A社は学生の性格や適正から検索できるツールであり、B社は学習や経験している内容から検索出来るものが望ましいツールの選択の仕方となります。加えて、B社は学習や経験からすれば、理系・情報系の学生数が多いツールが望ましいともいえます。
採用開始時期
採用活動の早期化が加速している状況で、IT事業者は特に早い傾向にあります。
両社とも12月からとのお話しでしたが、理系ターゲットがメインとなるならば、理系学生の採用活動に合わせ開始時期を早めてもらうことを提案し、それをもって理系学生が多いツールの利用した方がよいと考えます。
理系に拘らずということであれば、理文問わずのツールで良いと思います。
予算
DRツールの価格体型は、大きく分けて、使用料だけで利用出来るものか、加えて成果報酬が発生するものかのどちらかになりますので、採用予定数が獲得出来ることを前提に、料金の計算は出来るかと思います。
それぞれのポイントを踏まえ、A社・B社はどのツールをご提案したでしょうか?
答えは、本文の最後までお持ちください。
代表的なダイレクトリクルーティングツールのご紹介
OfferBox.
株式会社i-plug https://offerbox.jp/
学生数 | :133,000名(業界No.1) |
ツールタイプ | :総合型 |
大学群 | :旧帝大・早慶クラス:14%、MARCH・関関:20%他 |
学部 | :文系68%、理系:24% |
アクティブ率 | :54%(2021年2月) |
価格: | 利用料+成果報酬 |
早期プラン:利用料30万〜+成果報酬38万/人 | |
通常プラン:利用料 0+成果報酬38万/人 |
キミスカ
株式会社グローアップ https://kimisuka.com/
学生数 | :133,000名 |
ツールタイプ | :総合型 |
大学群 | :旧帝大・早慶クラス:14%、MARCH・関関:20%他 |
学部 | :文系68%、理系:24% |
アクティブ率 | :54%(2021年2月) |
価格: | 利用料のみ |
5ヶ月プラン:75万円 | |
利用料+成果報酬 | |
初期費用 30万+成果報酬 30万/人 |
LabBase
株式会社POL https://labbase.biz/
学生数 | :133,000名(業界No.1) |
ツールタイプ | :理系特化型 |
大学群 | :旧帝大・早慶クラス:14%、MARCH・関関:20%他 |
学部 | :文系68%、理系:24% |
アクティブ率 | :54%(2021年2月) |
価格: |
相談に対しての提案(結果)
冒頭2社の相談に対しては、弊社担当は次のような提案をしました。
A社: 「キミスカ」
<ポイント>
- 理文問わず、IT事業を希望する学生をターゲットにするため「総合型」を選択
- 適正検査結果による検索も充実しており自社に合う学生の接触に期待できる
- 採用希望数を考えるのであれば、5ヶ月プラン75万が現実的な予算感
B社: 「LabBase」
<ポイント>
- 学習や研究内容・プログラミング経験を重視する理系採用となるため「特化型」を選択
- 理系学生に特化したデータベースに対して、研究キーワードで検索が可能
- 理系学生の中でも情報系学生が多い
以上のように、ひとくちに「エンジニア採用」といっても、利用するDRツールは違うということです。自社の採用方針からツールの特徴を理解した上で選択する必要があります。同様のお悩みがお持ちでしたら、ぜひご相談下さい。
ちなみに、こちらの2社様は弊社の提案を受け入れて運用いただいております。この結果はまた別の機会に共有いたします。